冒頭:LINEでは、戦はできぬ
――織田信長、令和の企業にてSlackという“伝令箱”に触れる。
ワシ:「このSlack、なぜ未読が843もあるのじゃ…?」
部下:「すみません、返信が遅れまして…」
部下:「通知が埋もれてて…」
部下:「“全員にメンション”されすぎて…」
これは戦国時代で言えば――
“すべての兵に矢文が飛び交い、誰も命令を理解しておらぬ”状態。
第壱章:“即レス至上主義”の呪い
現代の企業には、以下のような“チャット圧政”がある。
- すぐ返せば偉い、考えるのは二の次
- メンション多い人ほど「仕事してる感」
- 「あとで返信」が“無視”と同義
- 既読=応答義務、未読=反逆者
- 会議もなく、結論も出ない“ぬるい議論”が続く
これはまさに**“通知の乱”**。
第弐章:信長流・チャット再編成の令
一、即レス文化、撤廃
- 「すぐに返す」より「深く考えて返す」ことを称賛
- 緊急案件は“直電”で限定
二、メンション制限令を発布
- @channelや@hereの多用は禁止
- 「全員に知らせたい病」を治療
- 「3人以上に送るメッセージは、そもそも“会議にせよ”」
三、議論と雑談を分離せよ
- 議論は「#意思決定」チャンネルに限定
- 雑談は「#居酒屋」チャンネルへ
- 「論点なき雑談」が主戦場を汚す
第参章:密書から、意志ある対話へ
改革の結果――
- チャット件数:4割減
- 通知のストレス:激減
- 「議論のあるチャット」が復活
- 若手:「やっと“本当に必要なこと”だけが流れるようになった」
ワシは語る。
「伝令とは、数ではない。意志を持つ者が、意味を持って届けるものじゃ。」
意志なき者が、それに逃げることこそ、企業を滅ぼすのじゃ」
あとがき:チャットは“声”ではなく“矢文”である
令和の矢文=SlackやTeams。
だが、放ちすぎれば混乱を招き、届かねば無意味。
即レスより、「届く言葉」を考える者が勝つ。